銃刀法違反の疑いで土建作業員、赤池由稀也容疑者(20)を現行犯逮捕

「成人の日」前日の12日、各地で成人式が行われた。静岡県富士宮市では、会場に模造刀を持ち込んだとして、銃刀法違反の疑いで建設作業員赤池由稀也容疑者(20)が現行犯逮捕される騒動も起きた。会場前で刀をさやから抜き、友人たちに見せていたという。

 「侍気分」を味わっていた? 新成人が、御用となった。赤池容疑者の逮捕容疑は12日午前10時ごろ、富士宮市弓沢町の富士宮市役所7階で開かれた成人式の会場に、刃渡り約73センチの模造刀を持ち込んだ疑い。容疑を認め、「家にあったので持ってきた」と供述している。富士宮署によると、赤池容疑者は羽織姿で友人4、5人と会場を訪れ、入場前に何度か刀をさやから抜いて見せていたという。

 関係者がその様子に気付き、「刀を持って中には入れませんよ」と警告し、刀を預かった。その後「刀を持った参加者がいる」と富士宮署に通報。署員が駆けつけ逮捕となった。けが人はなく、午前10時開始の成人式の進行にも影響はなかった。

 一般的な模造刀は金属製で、刀に著しく類似し、重量感もある。値段は数千円から数十万円までさまざまだ。赤池容疑者が持っていたものは、さやと柄の部分は木製で、刃は本物そっくりの銀色。現行法では、刃渡りの長さに関係なく、模造刀を外で持ち歩くだけで銃刀法違反になる。同署は赤池容疑者が所有した経緯など、詳細を今後調べる。

 富士宮署の捜査関係者は「罪を認めて謝れば、罰金で済むのでは」と見通しを話した。富士宮市内の成人式で、警察が出動するようなトラブルは聞いたことがないという。